古来から桜と並び、美しい花として称えられてきた日本固有の花「藤」。高貴な紫色の花、可憐なピンク、清楚な白など、色も種類もさまざまで、5月上旬に見頃を迎える。満開の房が長く垂れ下がり、重なりあう様は幻想的で、まるで紫色の煙る雨のよう。凛としながらも、どこか儚げな花の美しさ、甘い香りにも心が奪われる。
岡山県和気町にある『藤公園』は、藤の種類が日本一多い公園として有名。4下旬から5月上旬は「藤まつり」が開催され、晩春の絶景を一目見ようと国内外から多くの観光客が訪れる。特に総延長500mの藤棚のスケールは圧巻。その下が通路となっており、優美な花に包まれながら間近で仰ぎ見ることができる。
幅7m、総延長500mの藤棚
全国から集められた約100種類の藤が咲き誇る。なかには房の長さが1mにもなる品種も
大ぶりの花をつける「八重フジ」は、日本三大稲荷のひとつである茨城県の天然記念物「笠間稲荷神社」の樹齢約400年の巨樹から譲りうけたもの
「藤まつり」の開催期間中はライトアップも
(2020年3月時点の情報です)