ここ数年、アジアをはじめ世界各地で新しいスタイルのサイクル・ツーリズムが人気を呼んでいる。なかでも岡山は瀬戸内海、里山、高原、川など、多彩なルートがつながり、各地に美しい景勝地や歴史ある名所旧跡、グルメスポットが広がるまさに「サイクリスト天国」。さらにうれしいのが「晴れの国」という恵まれた環境。サイクリストにとって「温暖で晴れの日が多い!」は何よりのご馳走です。岡山県発のプロジェクト「ハレいろ・サイクリングOKAYAMA」がオススメする魅力的な8ルートをご紹介!
岡山県には3つの河川(高梁川・旭川・吉井川)が流れ、北は蒜山高原、南は瀬戸内海に包まれた風光明媚なエリア。快晴日数の多さや降水量1ミリ未満の日数が日本最多であることから、「晴れの国おかやま」と呼ばれている。
瀬戸内地方特有の穏やかな風情を感じながら、歴史と文化の香り漂う倉敷美観地区や鷲羽山などを巡るルート。多島美が臨める瀬戸内海沿いの絶景、フォトジェニックな宇野港周辺のアート作品も見逃せない。
白壁の蔵屋敷、なまこ壁、柳並木の風景、情緒豊かな町並みが楽しめる倉敷美観地区。伝統的な建物が作り出す町並みや、倉敷川沿いのレトロモダンな風景が、世界中の人を魅了し続けています。倉敷を南に向かうと、そこには瀬戸内海、王子が岳からの美しい眺望、ダイナミックな瀬戸大橋の雄姿が待っており、必見です。
ヒマワリやコスモス、菜の花など、季節折々の花が咲き誇る笠岡干拓地をスタートし、瀬戸内の海沿いと港町・玉島、大名行列の宿場町として栄えた矢掛など、歴史ある町並みを巡るルート。瀬戸内の自然と文化、海の幸やフルーツなど、ご当地グルメもたっぷり楽しめる。
日本有数の鍾乳洞や、天守が残る日本唯一の山城・備中松山城、2020年に日本遺産に認定された、赤銅色の石州瓦とベンガラ色の外観で統一された吹屋ふるさと村など、奥吉備の自然と歴史が満喫できる山岳ルート。高梁川から吹屋へ向かうルートの一部は著名なヒルクライム大会に使用されるほど走りごたえも十分。
「日本百景」と「日本の滝百選」に選ばれている西日本一の名瀑・神庭の滝や、咲き誇る「がいせん桜」が見事な新庄の古い町並みなど、春の桜から秋の紅葉まで、四季折々の美しい自然を五感で感じながら走行できるそう快ルートだ。
旧片上鉄道の線路跡を活用した全長34kmのサイクリングロード・片鉄ロマン街道をはじめ、吉井川の美しい景観に郷愁が感じられるルート。海沿いでは日生の海の幸やカキオコ(カキが入ったお好み焼き)、城下町・津山では名物の津山ホルモンうどん(牛ホルモンが入った焼うどん)など、個性的なご当地グルメもいっぱいだ。
津山城は「さくら名所百選」にも選ばれた西日本有数の桜の名所で、春にはたくさんの人が訪れる。美作三湯のひとつ湯郷温泉は別名「鷺の湯」と呼ばれ、美肌の湯として女性には特に人気。足型をモチーフにしたポケットパーク「ふれあいの湯」という、無料の足湯も。
岡山市内からスタートして北上する四季折々の自然が美しいルート。日本三大稲荷・最上稲荷総本山や大名庭園・近水(おみず)園、人気の道の駅やダム湖、奥津温泉、そして話題のたまごかけご飯など、自然と歴史とグルメが楽しめる快走路だ。
近水(おみず)園は、旧足守藩主・木下家の庭園で、小堀遠州流と伝えられる池泉回遊式庭園の好例として知られている。岡山県下では岡山市の後楽園・津山市の衆楽園と並ぶ由緒ある大名庭園。奥津渓一帯は花崗岩で、川床の岩盤にできた臼淵の甌穴(おうけつ)群は全国的にも貴重なもの。西日本屈指の紅葉スポットで、天狗岩の奇岩や鮎返しの滝などの奥津渓八景は見どころも十分だ。
桃太郎伝説で名高い吉備津神社をはじめ、備中国分寺や造山古墳など、かつて栄華を極めた吉備王国の歴史スポットを巡る浪漫あふれるルート。吉備路エリアは平坦な道がメインなので、初心者でも歴史と自然を感じながらポタリング感覚で楽しめる。
目の前に広がる蒜山三座や大山(鳥取県)の雄大な景色。爽やかな光と風、極上の高原リゾートが楽しめるルート。1周約29kmのサイクリングコースは初心者でも安心して楽しめる快走路で、道の駅「蒜山高原」にはレンタサイクルも。名物「ひるぜん焼そば」も必食だ。
海、山、川に恵まれた、日本の原風景ともいえる美しい自然と名所が県内全域に残っている岡山県。また、晴れの国ならではの温暖な気候が育む極上のフルーツ(白桃、マスカット、ピオーネなど)や瀬戸内海の海の幸など、新鮮で安全な食材を味わうことができる。「ハレいろ・サイクリングOKAYAMA」のWebサイトでは、こちらで紹介した以外にも魅力的なスポットをたくさん掲載しているので、ぜひ晴れの国おかやまへ。
(2020年11月時点の情報です)