岡山市内を悠々と流れる旭川。日本三名園のひとつ、岡山後楽園の東岸約1.3kmに連なる桜並木は、青い空の下、穏やかな川の景観と相まって実に美しい。毎年、見頃に開催される「さくらカーニバル」では、「ホルモンうどん」「備前バーガー」といったご当地グルメや地ビールなど様々な露店が軒を連ね、食べ歩きも楽しめる。日没からはライトアップもされるので、川沿いの遊歩道を歩きながら、夕闇に霞む桜並木を眺めるのもおすすめ。

日本最古の湯として知られる玉造温泉。1300年前の太古から「一度入浴すれば肌が若返り、二度入浴すればどんな病も治癒してしまう」とうたわれるほど、泉質の優れた国内屈指の人気温泉地だ。温泉街を流れる玉湯川の両岸には桜並木が彩り、風情豊かな景観を楽しませてくれる。開花時期に合わせて開催される「花吹雪温泉まつり」では、夜間にぼんぼりが灯され幻想的な雰囲気に。川面に映る夜桜を愛でつつ、湯上りに散策したい。

戦国時代の武将が築いた鹿野城。その跡地である公園内には内堀、外堀、石垣などの遺構があり、当時の面影を今に伝えている。開花時期には約500本の桜が当たり一面を薄紅に染め、いっそう趣深い。2年に1度、「鹿野祭り」も開催され、花火も打ち上がる。また、公園周辺の街並みには城下町の風情が残り、なまこ壁や虫籠窓といった伝統的な意匠を凝らした日本家屋も見どころだ。鳥取砂丘から車で約35分と近いので、一緒に回るのもおすすめ。

（2018年3月時点の情報です）