山・川・海を有し、豊かな恵みを受ける高知県は、日本屈指の美食県としても有名。その味わい深い郷土料理を昼間から酒を片手に愉しめるのが、この『ひろめ市場』だ。活気あふれる市場では、地元客と観光客が意気投合し、酒を酌み交わす光景も日常。杯を交わすのが好きな地元客と出会ったら、ぜひ濃密な時間を満喫したい。常時賑わっているので、料理は席の確保をしてから注文を。個性的な和洋中の飲食店が約40店並んでおり、何をオーダーしようか迷うのも愉しい。おもてなし精神あふれる店主の笑顔にも心が温まる。
『珍味堂』には酒のアテになる一品料理が充実
高知の地酒もそろっているので、飲み比べながら料理とともに堪能したい
人気の『黒潮物産』の芋けんぴ(1袋350円)。高知県馬路村の特産品として有名なユズや、四万十川で採れるアオサを使ったものなど、10種類の味を用意。丁寧に手作りされており、できたてを試食できることも
名物『明神丸』の「カツオのタタキ」700円~。豪快な藁焼きは圧巻!
市場には物産店も軒を連ねており、土産品も充実
高知市の郊外にある自然豊かな五台山。その山頂に高知県生まれの世界的植物学者・牧野富太郎博士を顕彰して作られた『牧野植物園』がある。
ここは、希少な植物の保全活動や研究、教育普及にも積極的に取り組んでいる国内有数の総合植物園。約6haの広大な園内では、博士ゆかりの植物を集めた庭や、山地から海岸まで高知の自然を再現したエリアなど、自生するかのように植栽された約3000種類の植物を観賞できる。高知県産のスギやヒノキなどを使い、植物との調和を目指してデザインされた内藤廣氏の建物も秀逸。その優れた意匠と植物が織り成す美しいランドスケープ、点在する水盤に太陽の光を受けて映りこむ鮮やかな木々の緑、四国随一の規模を誇り、大木の洞窟をイメージした高さ9mの塔を有する大温室など、唯一無二のフォトジェニックな世界が広がる。見るほどに惹きこまれる植物の奥深き世界に迷いんでみては。
博士直筆の精巧な植物図を焼きつけた陶板。付近に、描かれた植物の実物が植栽されているので見比べながら観賞を。博士が大好きだったという「バイカオウレン」は、その葉が園のロゴマークに使用されている
生涯かけて植物収集を続けた牧野博士の人となりや功績を知ることができる展示館。一般的な展示室は窓がないことが多いが、植物愛に満ちた博士にちなんで展示室には庭園が眺められる大きな窓があり、ベンチを配している。常設展示のほか、企画展示室では年に1~2回、植物に関する企画展も開催される
植物園の開園とともに歴史を刻んできた樹齢60年以上のヤマザクラ「センダイヤ」。園内には約40種類の桜があり、中には黄緑色の花をつける珍しい桜も
日本の伝統園芸植物を展示する観賞棚
植物園の景色を楽しみながらカフェで休憩を。牧野博士のサイン「の」を模したオリジナルケーキ「まきのロール」400円。ドリンク付きのケーキセットもある
お土産選びは、全国でも珍しい紙モノ雑貨の専門店『PAPER MESSAGE』へ。特に注目したいのは、高知の特産品や観光名所などをモチーフにしたカラフルなメッセージカードやシールなどのアイテム。専門店ならではの充実の品ぞろえでいくつも集めたくなる。猫をテーマにした紙モノが集まる恒例イベント「うちの猫博」で人気のアイテムも常時ラインナップ。種類の豊富さはもちろん、ここだけのオリジナルアイテムを求めて地元客はもちろん観光客も訪れている。
カツオや土佐犬など高知モチーフが充実
オリジナルのマスキングテープ(360円)
高知城の城下を通る一本道に、日曜ごとに約1kmの街路市ができる。早朝から約400店もの露店が軒を連ね、歩いても歩いても店が続くさまに驚かされる。出店者の多くは高知県内の農家や漁業者たち。朝採れの野菜や果物、高知沖で獲れた魚介の干物などが並び、商品について問えば、熱のこもった説明が返ってくる。店主との会話もこの市の醍醐味だ。
もともと生活に寄り添った市なので、野菜も一かご100円のような手頃な価格で販売。高知の郷土食「田舎寿司」や「いも天」、「徳谷トマト」といったブランド野菜など、豊かな高知の恵みは見て回るだけでも楽しい。300年以上の歴史ある市で高知の奥深い食と文化を体感して。
品ぞろえが充実している8:00~14:00に行くのがおすすめ
地元の山菜を使った名物「田舎寿司」を販売する筒井さん
『たねまる』ではパンや高知食材のスウィーツを販売
人気の『大平商店』の「いも天」
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(2018年3月時点の情報です)