岡山県和気町の自然豊かな山間に佇む人気の温泉施設。古い角質を洗い流すアルカリ性単純温泉は、「美人の湯」としても評判で、日帰り利用もできることから、地元客にもリピーターが多い。広々とした大浴場のほか、日本庭園を望む野趣あふれる露天風呂や薬草風呂、サウナなども完備。日本らしい風情に満ちた眺め、開放感あふれる露天風呂の心地よさに、心身がゆっくり解きほぐされていくのが分かる。心行くまで自慢の湯を堪能したい。

もう一つ、この宿で話題を集めている料理がある。中国地方で初めてブランド化された交雑種「清麻呂牛」のステーキだ。清麻呂牛とは、黒毛和種とホルスタインの交雑種(F1)のなかで、一定条件をクリアした牛肉のこと。肥沃な大地が広がり、昔から畜産が盛んだった岡山県が自信を持って推薦する牛肉は、赤身と脂身のバランスがよく、食べると濃厚な旨みが口いっぱいに広がる。熱した鉄板で焼く音や芳ばしい香りも食欲を増進。ブランド和牛に引けを取らない高品質の肉を、手頃な価格で味わえるのも人気の理由だ。

『和気鵜飼谷温泉』で湯浴みや食事を愉しんだら、そこから車で約20分の場所にある『岡山県自然保護センター』に足を延ばしてみては。約100haの広大な敷地では、国の特別天然記念物に指定されている希少なタンチョウ37羽を飼育。春の時期は、羽を広げて舞う優美な求愛のダンスや抱卵している姿が見られることも。里山の四季を愛でながらのんびり散策をしていると、日本の絶滅危惧種に指定されている動植物にも出合うことができる。思わず深呼吸したくなる清々しい空気にも、心身がリフレッシュできそうだ。

（2020年3月時点の情報です）