瀬戸内エリアを代表する観光地のひとつである広島県・尾道市。山肌に沿ってのびる偏狭な細道に家や寺が密集する尾道は通称「坂の街」とも呼ばれ、港町として繁栄をとげた面影とともに独特のノスタルジックな町並みが広がっている。そんな尾道の新名所として近年人気を集めているのが、古い湾岸倉庫をリノベーションした複合施設『ONOMICHI U2』。雑貨店やカウンターバー、ベーカリー、カフェ、レストランのほか、サイクルショップや自転車ごと宿泊できるホテルもあり、しまなみ海道を目指すサイクリストには絶好の立ち寄りスポット。施設内にはレストランもあるが、地元民が集う店を好むなら東に15分ほど歩いた先にある『髙原誠吉食堂』もおすすめだ。京都で修業を積んだ大将が、「家庭の味とはひと味違う、家庭料理」でもてなしてくれる。地元の人々と肩を並べて味わえば、尾道がもっと身近に感じられるはずだ。
尾道は、車で通れないような細い路地や坂道が多いので、車でアクセスするなら、JR尾道駅周辺の駐車場や千公寺公園の駐車場に停めて歩いて巡るのがおすすめ。風情ある街を迷うように散策するのも、尾道ならではの愉しみだ。
坂道を散策すれば小さくても個性豊かな店が点在。道中のおやつにぴったりの『ネコノテパン工場』自慢のビスコッティ(130円~)や、『はちみつ Beeio』の自家採取ハチミツは、土産にしても喜ばれるはず。空き家をリノベーションした味わいのある佇まいも、尾道ならではの光景だ。時間が許せばぜひ千光寺公園内にある『尾道市立美術館』へ。建築家・安藤忠雄氏の建築、尾道水道や瀬戸内の絶景を見下ろせるテラスも見どころのひとつ。こんな美しい尾道の風景に出合えるのなら、坂道を上る足取りも軽くなりそうだ。
映画や小説にもたびたび登場する、情緒ある尾道の町並み
細い坂道の途中に佇む『ネコノテパン工場』。人がひとり入ればいっぱいになる小さな売り場には、日替わりで20~30種のパンや焼菓子が並ぶ。種類がそろう午前中の来店がおすすめ
大阪からこの地へ移住してきた、麓孝次郎さんが週末限定でオープンさせるハチミツ専門店『はちみつ Beeio』。自ら養蜂し採取したハチミツは、非加熱処理のため、ミネラル分が豊富。コーヒーやライチ、チウリなど、珍しい種類もラインナップ
尾道駅前から続く商店街に移転リニューアルした『髙原誠吉食堂』。大きな一枚板のカウンターが印象的なゆったりとした店内は、まさに大人の空間。週末は予約で埋まることもあるので、なるべく予約を。名物「出し巻玉子」864円は必ず注文したい一品
築70年ほどの海運倉庫の外観をそのまま生かし、リノベーションされた『ONOMICHI U2』。施設内には、ホテルをはじめ衣食住にかかわるショップが尾道の街に見立てて、配置されている
尾道水道と対岸の向島を一望できる『尾道市立美術館』2階ロビー。デザイナーズチェアに腰を下ろし、心ゆくまでこの風景を堪能したい。館内には尾道ゆかり小林和作や平田玉縕などの作品、フランスの画家ジョルジュ・ルオーの作品などを展示する。
尾道は、車で通れないような細い路地や坂道が多いので、車でアクセスするなら、JR尾道駅周辺の駐車場や千公寺公園の駐車場に停めて歩いて巡るのがおすすめ。風情ある街を迷うように散策するのも、尾道ならではの愉しみだ。
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